息子の卒塾に際し

32期生(2025年卒) 受験生・保護者(父)

 無事に受験を終えひと段落した今、これまでの歩みの整理と、エデュコの皆様への感謝の念を綴り、ひとつの形としてまとめておきたいと思います。


 三年前、中学受験をしたいという息子の意思表示を受け、塾選びを始めたことがついこの前のように思い出されます。いくつかの塾のお試し授業やイベントを体験するなかで、息子が迷いなく選んだのがエデュコでした。念のために、慎重にと思い、何度も確認しましたが、一切ぶれず「エデュコが良い」と言い張った彼の眼力は正しかったのだと改めて実感しています。


 『「勉強する理由って、なんだろう?」という問いに対して、「どれ位がんばれるか、どれくらい変われるか、経験すること」と答え続けてきました。』
これは、【テッカ(湯田伸一)の中学受験伴走記】にある言葉です。
実は我が家では一月受験が始まる前から、「この中学受験は成功だった」と話していました。試験の合否よりはるかに大切な、学ぶことの意義を教えてもらったと、掛け値なしに考えることができていたからです。


 とは言え、いざ受験が始まると、そこはいばらの道。全十回もの試験を経験することとなりました。毎回毎回、緊張と不安でガチガチに固まった背中で、独り試験会場に歩いていく彼の姿を、ただ後ろから見守ることしかできず。いつもの塾へ送り出しと変わらぬ「楽しんでおいで」と声をかけることが親としてできる精一杯のことでした。


 苦戦した末に得た結果は…第一志望合格は叶わず。
親として何をしてやれたのかと自問自答し、何もしてやれていなかったと自省はしてみるものの、そんなことはどうでもいいと思える成長を彼は見せてくれたと感じています。
 最終的に進学先を決める際、彼はこう言いました。
「大学への進学実績だけを見ると他校を選ぶのが正解だということは理解している。が、中高の六年間を大学進学のためだけに費やすのはもったいない、中高生活を楽しむためにこの学校を選ぶんだ」と。 自分の将来を見据え、明確に意思表示した彼。この受験を通しての成長を目の当たりにすることができ大変うれしく、また心強く感じました。


 進学先も決まったある日、「スタンプマラソンのポイント交換をしに行かないの?」との問いに、彼は「うん、今は行かないよ。卒業してからまたエデュコには行くからその時に交換する」との回答。エデュコが彼にとって帰るべき〝巣〟となり得たのだと思います。そして、勉強をすることで、自らが変わる(成長する)ことができた、という経験は一生の宝であり、この勉強することの意義を教えてくれたエデュコは、彼が将来へ向かう〝翼〟を授けてくれたのだと思っています。


 二八〇冊以上、うずたかく積まれたノートが彼の努力と成長の証かと思います。三年間の努力は生涯の宝物になったはずです。
 第一志望校に行くことができないという少なからぬ口惜しさと、目標を見据え途中投げ出さず最後までやり切ったという自信。
 この三年間で何を得たか、今後の彼の成長が楽しみです。大きな望みを抱き、エデュコに授けてもらった翼で伸び伸びと羽ばたいて欲しいと思います。

 最後になりますが、どんな時も子供たちのことを第一に想い、常に伴走してくださったエデュコ講師・スタッフの皆様。感謝の念に堪えません。来年以降も受験を志す子供たちが一人でも多くエデュコの門をたたき、学ぶこと、成長することの楽しさを知ってもらえたら、と切に願います。