思い起こされるのは、エデュコ入塾前のことです。本人の体験授業とは別に、エデュコにお願いして夫婦揃って2度ほどじっくりお話を聞きに行きました。『勉強上手になろう』の理念に感銘を受けつつも、現実の合格に向けたサポートをどうやってくださるのか?理念がしっかりし過ぎて窮屈な受験生活にならないか?というのが心配だったのです。そこで、具体的で効果的な学習計画や、柔軟に家庭の価値観に寄り添ってくださる先生方の姿勢が分かり安心感を得て、やっと入塾を決めました。先生方は、随分心配の強い親が入ってくるな、と不安に思われたことでしょう。
それから3年間、エデュコ流に安心して身を任せて過ごしました。ずっと同じ先生方が子ども達の成長を見守ってくださる安心感は、期待以上に大きなものでした。特に、受験が迫る6年の後期から本番は、それを強く実感しました。
ずっと「なんとかなるだろ」と楽観的だった私も、6年生の秋頃から不安が高まり、【第5回合不合悪すぎ問題】【△△の国語出来なさすぎ問題】などと度々テッカ(担任講師のニックネーム)に泣きのメールを送っていました。息子の性格も得手不得手も良く分かってくださった上での励ましと具体的なアドバイスは、精神的にも実際的にも、大きな支えとなりました。テッカの返信はプリントアウトして壁に貼り、親子で何度も読んでいました。
そして1月受験を経て、迎えた2月1日の熱望校の試験。暗い顔で試験場から出てきた彼の第一声は「落ちたわ」でした。親は言葉を尽くして彼を励まし勇気づけようとしましたが、辛さを和らげてあげることはできなかったと思います。この日を目標に頑張ってきたのに、たった1回の試験で合否が決まってしまうという中受の残酷な現実を改めて感じ、その時はとても辛かった。今思えば、この時もテッカに電話したり会いに行ったりしたら良かったのかもしれません。結果が出る翌々日まで、不合格を確信しつつも希望を捨てきれない、という苦しい状況でした。
翌日の2月2日、彼は自分で気持ちを切り替え、もう一つの大好き校の試験に臨みました。覚悟を決めたその表情は、さながら『二月の勝者』の加藤君のようでした。その様子は、負けず嫌いで幼くて、すぐぴえんと泣いて拗ね倒していた息子とは思えず、中受が彼を大きく成長させてくれたことを感じました。
そして熱望校の合否が出る2月3日。覚悟を決めつつパスワードを入れて出てきたのはグレーの『残念ながら…』画面。息子は「ヨシ、分かった」と一言言って画面から目を離し、冷静に振舞っていました。キャラに似合わず気丈な振舞いをする息子を案じ、夫がテッカに電話することを提案してくれました。電話で「○○落ちちゃったよぉ〜」と伝え、励ましてもらい、その電話の後からシクシクと泣き、やっと悲しさと悔しさを表現する事が出来たように思います。テッカに電話しなかったら、親の手前強がって、気持ちにフタをしてしまっていたかも知れません。
熱望校の不合格は、息子にとっては確かに辛い経験でした。それは、ほろ苦い思い出として息子の中に残るでしょう。でも、エデュコで育った息子は、頑張って合格した学校に誇りを持って進学できます。息子は既に、中学で何が学べるのか、どんな部活に入ろうかなと、ワクワクと胸を膨らませています。素晴らしい受験生活を送らせてくださり、息子を成長させてくださったエデュコの先生方に、心から感謝申し上げます。
まさに、エデュコこそ『二月の勝者』です(未読の先生いらしたら、読んでほしいです)。3年間、ありがとうございました!